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薬膳の会 2004/07/02
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この会の主宰者は、秋田県で「ひまらや本店」というレストランを経営する佐々木正光氏。食の大切さや楽しさを世界に広めるため、毎月この会のためにわざわざロスを訪れている。 とろこで、「薬膳」と聞いて何を思い浮かべるだろうか。病気に効く料理?病気を防ぐ料理?珍しい食材や漢方を使った料理だろうか?その解釈はいろいろあるが、佐々木氏の提唱する薬膳は「体が喜ぶ食べ物」という分かりやすいもの。薬膳の理論や知識は後回しにして、まず参加者に味わってもらい、地球が与える恵みのおいしさを体験してもらうことが、会の趣旨となっている。 5月のテーマは「紅く燃えるような人生を!」ということで、主要食材に小豆と赤(紅)米が使われた。小豆は英語でred bean、赤米はred rice。食べ物の「赤」は、血行を促進し、体力の消耗を防ぎ、暑さに負けない体を作ってくれる色だという。これから本格的な暑さが始まるロサンゼルスにぴったりだ。
最初に出たのが、小豆と赤米のスープ(写真1)。色を見て分かるように、両方の食材の味がしっかりと出ている。少量を飲んだだけで、なんだか体がホカホカしてきて、血のめぐりが良くなっているのが実感できる。 2品目はナツメのスープ(写真2)。佐々木氏が世界各地から取り寄せた15種類のきのこから出汁を取り、しょうがとナツメで味付けをしている。魚や肉とは違った出汁が効いていて、いくらでも飲めてしまうほど純粋においしいスープだ。 次に、珍しいきのこ3種類が出された。写真3はヒマラヤ山脈のチベット方面で取れるオークマッシュルーム。ほかに、東南アジアで取れるぜんまい風のキノコ、茶樹茸(チャジュタケ)やミャンマーの標高2000〜2500メートルのところでとれるナラタケも紹介された。 今回、「目からウロコ」だった一品はレタスのしゃぶしゃぶ(写真4)。新鮮なレタスを芯が抜ける程度にさっと湯がいて、佐々木氏が開発した特製みそ「これが味噌」(秋田産大豆100%、天然塩使用)にすりごまと薬味をつけるだけだが、あまりのおいしさに驚いてしまった。最近、やたら凝った料理を作るのがトレンドになっているが、こんなにシンプルでも心からおいしいと思える料理があることを、改めて知ることになった。料理に使う食材は少なければ少ないほど、その食材が持つうまみを純粋に楽しむことができるのだろう。
麺類として出たのが、最近日本で話題になっている韃靼(だったん)そば(写真5)。中国南西部、ブータン、ネパールなど、ヒマラヤ山脈に囲まれた地域で栽培されているそばの一種で、その栄養価は日本のそばを遥かに上回っているということだ。
最後の締めくくりは玄米のおじや(写真6)だ。ここで使用している玄米も、 すべては紹介できないが、デザートも含め計13品の薬膳コースをいただいた。会は佐々木氏が英語と日本語で解説しながら進行するが、日本人の参加者は少数派だ。健康志向の人や珍しい食材に興味を持つ人などが、毎月たくさん集まってくる。日本人でも知らないようなことをたくさん知っている人もいて、アメリカ人の食に対する関心の高さを実感する。 佐々木氏の食に対する基本的な考えは「人に良いと書いて『食』。だから、体にいいものを食べることが大切」だという。現在の食事は栄養やカロリーなどに重点が置かれすぎているが、「自分の体に聞けば、自然と何を食べればいいのか分かってきます」と話す。
私たちが口にする物は、自分自身を形成する源になっている。日本でも最近、食の大切さが見直され、「食育」という言葉も使われるようになっている。薬膳の会は、これまで知らなかった食材の魅力と、自分の食生活について考えるきっかけを与えてくれる。 薬膳の会は毎月開催されている。次回は次回は6月15日(火)、16日(水)、17日(木)の予定となっている。テーマは「緑の黒髪で長生きしよう!」で、主要食材は黒ゴマとジャガイモだ。申し込み、問い合わせはふかだレストラン(電話:949-341-0111)まで。 (佐藤みゆき)
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